2009年6月11日のワールドビジネスサテライトにて"広がる“ゼロ円”ビジネス"と題した特集が組まれ、以下の通りオフラインビジネスでの無料経済ビジネスモデルの事例がいくつか紹介された。
・プリンター: インクカートリッジを一定期間購入することでプリンター本体が無料、
法人向けに提供
・パソコン: 通信カード利用料金を通信会社に一定期間支払うことでパソコン本体が1円
・ウィルス対策ソフト: 本体ソフト価格を値上げする代わりに更新料が無料
消費者心理を利用したこうしたオンラインビジネスのプロモーションは目新しいものではないかもしれないが、オンラインで言うペニーギャップのような"安い"→"無料"よりさらに大きいギャップ("数万円、数十万円"→"0円、1円")をユーザーに提供するといった見せ方ができるためより有効なのかもしれない。また、裏の仕組みとしては結局ユーザーが支払う金額はプロモーション参加の有無に関わらずあまり変わらない設計にすることもできるので(上記パソコンの事例)、企業側としてはより積極的に活用したい手法なのだろう。
上記事例すべては、既に取り上げた4つのビジネスモデルの一つ("FREE1 Direct cross-subsidy")にあたる。オフラインビジネスでも"FREE2 Ad-supported"モデルはいくつか見かけるが、フリーミアム(freemium = free + premium)を含めた他の2つのモデルについてはあまり見当たらないような気がする(無くはないとは思うが)。"FREE1 Direct cross-subsidy"のように何かを無料にする代わりに何かを有料にする方法は、設計次第で企業側にはそれほど負担がかからないのでプロモーションとしての利用例も多いが、フリーミアムモデルの場合一過性のプロモーションというよりは事業の核となるモデルでの活用になってしまうため、コストの多くかかるオフラインビジネスの事業者としては導入しづらいのだろう。
TechCrunchによると、最終的にフリーミアムモデルとする事業であっても最初は有料部分を出さずスタートし、まずはそのサービスに対する熱心なファンを十分な規模で獲得する必要があるとしている。Twitterについても、バブルがもし弾けたんだとしても当分は無料で、サービスをきちんと活用する(メッセージを発信しfollowersを多く保有する)熱心なファンを醸成していくことが必要になるということだろうか。
事業として限界コストをゼロに近づけてネットワーク効果を最大化し、無料サービスでファンを醸成しつつクリティカルマスを超えた段階で上位サービス・ツール提供などについては有料化する、そしてある一定まで有料ユーザー率を引き上げ維持する、ことがフリーミアムモデル成長のセオリーとなるだろう。
Related:
・フリーミアムモデルの最適コンバージョンレート
・無料経済下でのビジネスモデル
・ネットワーク効果を最大化するために
Source:
・広がる“ゼロ円”ビジネス - ワールドビジネスサテライト テレビ東京
・金を払っても使いたいサービス多数あり―フリーミアム・モデルをもっと真剣に考えるべきだ - TechCrunch Japanese

Comments